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長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。

コーヒーの達人への道  バックナンバー 2018年9月

2018年9月下旬号 No.380

“ コーラやビールにコーヒー? ”

9月6日の北海道の地震は電気が停まってしまったことで、全道が大変な状況になりました。
私たちの生活に電気が深く関与していて、ほんの少しの間でも電気が来ないということがいかに大変なことなのかを知る機会となりました。

まだ計画節電が行われているようですが、被災された方々には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げております。

先月まで30℃越えの暑い日が続いていましたが、9月に入ると雨や曇りの日が急に多くなり、気温も随分と下がってきました。
こんな時はやはり温かい飲み物がいいですね。
アイスコーヒーからホットコーヒーへの切り替えの時期です。

とは言うものの、コーヒーのアレンジドリンクはまだ夏状態のようでコーラとコーヒーをブレンドした飲み物飲み物が販売されます。

250ml缶で140円だそうです。2017年9月関東、東北、南東北の自販機限定で購入できたとのことですが、今回はパッケージと製品名を刷新しての再登場とのこと。

いち早く飲んでみた方の感想ではコーヒー豆の味はするとのこと。
飲んだ瞬間はコーラの風味。砂糖をたっぷり入れたコーヒーの甘い香ばしい味。コーラの炭酸の感じや風味も残っているとのことです。
コーラとコーヒーとの量のバランスを取るのに随分と苦労したのかもしれませんね。

以前よりコーヒーに炭酸を入れるというのはありましたのでコーラだと甘さやコーラ特有の風味を活かし、しかもコーヒーの風味も感じるとなるとただ炭酸を加えるのとは違うのでしょうね。

コーヒーにアルコール類を入れるというのはナポレオンが好んだという「カフェ・ロワイヤル」を始めやアイリッシュコーヒー、マザグランなど色々ありますが、この夏はコーヒーに炭酸を入れるというのがかなりブームだったようです。

そんな訳ではないでしょうが、この夏イギリスのロンドンで開かれたイギリス最大級のビール見本市「グレート・ブリティッシュ・ビア・フェスティバル」で大賞に選ばれたビール「ブロークン・ドリーム」は今までのイギリスのビールの伝統を変えたものだったそうです。

イギリスでは大衆が愛するパブでビールを飲む時には泡の少ないぬるめのビールというのが普通だったようですが、今年の猛暑はヨーロッパも大変な暑さだったようで、パブで出されるビールもグラスを冷やし、冷えたアメリカ風のビールを提供する店も多くなったとか。

イギリスで一般的に飲まれているビールはエールという種類で20℃前後の温度で提供されるそうです。
この室温位のビールをゆっくりと話をしながら味わってちびちび飲むというのが今までの飲み方なので、泡の量など問題にはならないとのこと。

片や日本やアメリカではラガーという炭酸が強めのビールでこれをしっかり冷やして飲むというのが普通。そして泡の量はしっかりです。
ゴクン、ゴクン フワーッ!という喉越しを楽しむという飲みかたですね。

ということで、この度の「グレート・ブリティッシュ・ビア・フェスティバル」で大賞に選ばれたのはコーヒーを混ぜて独特の苦みを出し、しかも6〜8℃に冷やして飲むと美味しいというビールだったそうです。

さすがにラガーではなくイギリスで主流のエールをベースにしているそうですが、アイスコーヒーのような口当たりで飲みやすいとのこと。

そうですか!コーヒーとビール。
もう涼しくなったのでホットコーヒーの季節になりましたので来年の夏はビールとコーヒーのブレンドを試してみようかな。

どんなコーヒーが合うのでしょうね。焙煎の度合いはどうでしょう。
かなり難しそう。

2018年9月上旬号 No.379

“ コーヒーの話のアニメ本と本格派の本 ”

ちょっと涼しい日が来たと思ったら、またまた35℃越えの猛暑が復活です。今年の夏は本当に異常な暑さです。
皆様の体調は如何ですか?

塩飴が売切れたり、アイスキャンディーが売れすぎて販売停止になったり、エアコンが飛ぶように売れて、設置が間に合わないといったこともあるようです。
くれぐれも熱中症にはお気を付けください。

「凪のお暇」で知られる漫画家コナリミサト氏の「珈琲いかがでしょう」がアニメ化され、Production I.G のアニメ配信アプリ「アニメビーンズ」内で配信がスタートしました。
8月31日までの期間限定で、第7話まで無料で視聴可能だったそうです。

「アニメハック」の記事によると

同作品は、車で移動販売するコーヒー屋の店主である青山一と、訪れる先々の客との出会いを描くヒューマンドラマ。
コナリミサト氏の作品としては、初のアニメ化となる。
プロモーションビデオも公開されており、アライヨウコが歌う主題歌「憂うつはコーヒーカップの中」とともに、1杯のコーヒーから広がっていく物語が描かれている。

とありました。

アニメビーンズはスマホでほんのちょっとの時間で縦型漫画を見るアプリで1話は約3分だそうです。

若い方々には電車の中や待ちわせの間のほんの少しの時間でも見る事の出来る漫画は便利なのかもしれません。

どんな形であれコーヒーを好きになってもらうということでは歓迎です。

コンビニコーヒーが全盛の中、喫茶店が舞台のお話はうれしいですね。
以前お話しした川口俊和氏の人気小説「コーヒーが冷めないうちに」が映画化されました。9月21日(金)より東宝系にて公開予定。

監督は塚原あゆ子氏で、映画監督デビュー作となるそうです。

喫茶店「フニクラフニクラ」の店員時田数には有村架純さん、店主の時田流には深水元基さん、また薬師丸ひろ子さんや孤独のグルメでおなじみの松重豊さんなどのベテランも出演されます。

また中日新聞の記事によりますと2016年12月にお亡くなりになられた、福岡市博多の「珈琲 美美」の森光宗男さんが2012年に出版した名著がリメイク出版されました。

昨年末にクラウドファンディングで手の間文庫から刊行された第1弾の「モカに始まり〜産地版」と、今年の5月に刊行された第2弾「モカに始まり〜焙煎、抽出版」です。

本が絶版となり、多くの方から再版して欲しいとの要望がありましたが、森光さんが亡くなったり、資金の問題などでなかなかかないませんでしたが、「クラウドファンディング」によって再版されました。

昨年12月に出版された第一弾の「モカに始まり・産地版」は、森光氏自身がイエメンやエチオピアなど、モカコーヒーの原点といわれる産地を自らの足と眼で何年にもわたってリサーチしてきた記録や写真で構成されているそうです。

第2弾の「モカに始まり・焙煎、抽出版」は今年の5月に出版され、こちらの本は、森光さんが40年にわたりコーヒー創りに邁進し修得した独自の焙煎論とネル布のドリップ抽出論を普遍的な論理の上に立って書いているということです。

まだ秋と呼ぶには暑すぎるくらいの気温が続いていますが、立秋も過ぎたことだし、確実に季節は秋に向かっています。

美味しいコーヒーを飲みながらコーヒーの本を読むのも秋の過ごし方としていいかもしれませんね。